競輪の基礎応用編

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レース予想の基礎応用

ラインはどのように決まるのか

基礎編では地区同士でのチーム戦で3対3対3でレースに挑むと説明しました。まずはそのチームを組む地区について説明します。競輪では全国で8地区にて選別されております。

北日本・・・北海道 青森 秋田 岩手 山形 宮城 福島
関東・・・新潟 長野 山梨 栃木 群馬 茨城 埼玉 東京
南関東〈南関〉・・・千葉 神奈川 静岡
中部・・・富山 石川 岐阜 愛知 三重
近畿・・・福井 滋賀 京都 大阪 奈良 和歌山 兵庫
中国・・・岡山 広島 山口 鳥取 島根
四国・・・香川 徳島 愛媛 高知
九州・・・福岡 佐賀 大分 長崎 熊本 宮崎 鹿児島 沖縄


実際のライン構成の例です。カギは脚質と点数、あと府県に注目です。

ラインはどのように決まるのか その²

地区別でラインが形成されるのはお分かりになったと思います。その地区別のライン3人の構成を説明します。3人のラインの一番前を走る選手は自力の選手です。読んで字のごとく、自分で動ける選手、要するに先行、捲りを打てる選手です。その自力の選手を先頭に、自力で動かずに差し 追い込みを得意とする選手が2番手、3番手を固めて1つのラインが形成されます。
それじゃあ、自力の選手が花形で2番手3番手の選手はただのコバンザメじゃん・・・って意見もありますが、全然そんなことはありません。自力の選手が後手を踏んでしまっても、余程の事がない限りは2番手3番手の選手は切り換えません。よって最悪7番手は確保されます。またラインが先行した場合、他のラインが捲ってくると、ラインの差し追い込みの選手は捲りの邪魔〈ブロック〉をしたりと、自分の脚の特性を生かしてお互い助け合いながらゴールを目指します。当然差し追い込み型の選手の方が自力の選手に比べて落車の危険があります。


今レースは中国四国ライン3番車の山岡選手が先行しました。最終バックストレッチ手前から南関東・関東ライン8番車の今川選手が捲り上げるも不発。その上を7番手から5番車微笑選手が捲り上げる様子です。それを中国四国ライン2番手の4番車山田選手が邪魔〈ブロック〉をしてる様子です。2番車殿間選手は内側を警戒してしめています。理由として4番車と同じように外に車を外すと、内側がガラ空きになり、そこの空間を他の選手が狙い突っ込んでくる要素を与えてしまうからです。
5番車の微笑選手の捲る勢いが凄すぎて、1番車岩鬼選手が千切れ〈離れ〉てしまう様子です。よくあるあるパターンです。と言うのも、捲り上げるタイミングで上りのカント〈1センター〉を乗り越えなければなりません。これが追い込み選手にとってきついんです。1センターを乗り越えれば2コーナーへの下りのカントが利用できるんで、車体に勢いがつきます。このような展開となれば、9番車里中選手や7番車中根選手は、内側を狙い着を拾いに行くしかありません。ただしこの展開でこの時点で上記2選手は一番脚〈体力〉を使ってません。かなり脚力を温存してます。内側さえ空けば、2センターあたりから劇的に伸びる可能性があります。

ライン通りにはならないケースも

勝ち上がり方式なので、必ずしもきちっとしたライン形成されるはずもありません。同じ地区同士の選手が6名そろったり、はたまた同じ地区の選手がいなかったり〈単騎〉
同じ地区の選手が固まったレースにおいては、自力で動ける選手が複数いる場合は、自力選手主体に分かれるケースがあります。要するに同じ地区でもラインが2つ3つできる場合があると言う事です。自力の選手が1人しかいない場合は、他の地区の3番手におさまったり、他の地区の自力選手が単騎の場合、その選手の番手につく場合もあります。また近畿地区と中部地区が近い土地柄でラインを形成したり、中国四国ラインを形成したり・・・。雪国で冬場は練習場所を他県に移動する選手もおります。そこで仲良くなった練習仲間とラインを組んだり・・・ケースバイケースで即興でラインが作られます。そこは事前に情報が入ってくるんで、難しく考える必要はないと思います。

上記出走表を参考に、下記の並びとなります。7番の中根選手は地区としては関東ですが、関東は中根選手以外いません。地区としてライン形成できないため、地域的により近い南関東ラインの3番手に付く選択肢もございましたが、ここは勝負をかけて一番強い微笑選手の番手に挑むことにした例です。中部ラインに割って入るケースです。

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